決算変更届とは?毎年の提出を忘れるとどうなるかを解説

建設業許可を取得すると、毎年必ず提出しなければならない書類があります。それが「決算変更届」(事業年度終了届)です。うっかり忘れやすい手続きですが、放置すると更新のときに大きな支障が出ます。

目次

決算変更届とは

決算変更届(事業年度終了届)は、事業年度が終わるごとに、その年度の工事経歴や財務内容を許可行政庁へ報告する手続きです。岐阜県の建設業許可申請の案内では、毎事業年度終了後4か月以内の提出が必要とされています。「変更届」という名前ですが、何か変更があったときだけ出すものではありません。

「変更届」と混同しやすいので整理しておきます

建設業許可には、決算変更届のほかにも提出期限が決まっている届出があり、名前が似ているため混同されがちです。期限のルールは大きく3つに分かれます。

  • 事実の発生から2週間以内:常勤役員等または常勤役員等を直接に補佐する者の変更/営業所技術者等の変更/令第3条に規定する使用人(支店長・営業所長)の変更/これらの人が欠けたとき/欠格要件に該当することになったとき/健康保険等の加入状況の変更(従業員数を除く)
  • 事実の発生から30日以内:商号または名称の変更/営業所の新設/既存の営業所の名称・所在地・業種等の変更/資本金(出資総額)の変更/法人の役員等の変更/個人の事業主または支配人の変更
  • 毎事業年度終了後4か月以内:事業年度終了届/使用人数の変更/令第3条使用人の一覧表の変更/定款の変更/健康保険等の加入状況の変更(従業員数のみ)

なお、許可を受けた建設業を廃止したときの廃業届は30日以内です。届出の窓口は、許可申請を行った土木事務所になります。

常勤役員等や営業所技術者等は、建設業許可を維持するための要件です。「欠けた場合の届出が2週間以内」という期限は、欠けた後に2週間以内に後任を探せばよいという猶予ではありません。交代を予定している場合は、旧任者が要件を外れる前に後任者の資格・経験・常勤性を確認し、要件が途切れないように準備する必要があります。

変更届を出さず、行政庁が営業所の所在を確認できない状態が続いた場合には、公告を経て許可が取り消される制度があります。届出は内容ごとの期限を確認し、変更が生じた時点で準備してください。

提出する主な書類

  • 工事経歴書(その年度に請け負った工事の内容)
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額
  • 財務諸表(貸借対照表・損益計算書など。建設業法の様式に組み替えが必要)
  • 事業報告書(株式会社の場合)
  • 納税証明書

財務諸表は、税務申告のためにつくった決算書をそのまま提出するのではなく、完成工事高や完成工事原価などを建設業法の様式に組み替えます。建設業以外の事業を兼業している会社では、決算書から建設業分と兼業分を分けて整理する必要があります。

出し忘れるとどうなる?

  • 更新・業種追加の準備に支障が出る:未提出年度がある場合は、過年度分を整理して提出する必要があり、期限直前では準備が間に合わないおそれがあります。
  • 経営事項審査を予定どおり進められない:岐阜県では、事業年度終了届の提出後に経営事項審査を申し込む運用です。
  • 法定期限を過ぎた状態になる:毎事業年度終了後4か月以内の提出は法律上の義務です。未提出に気づいたら、管轄土木事務所へ早めに確認してください。

公共工事を受注する予定がない会社であっても、「更新のときに5年分まとめて」という負担は誰にとっても重くのしかかります。毎年こつこつ提出しておくことが、結果的に一番省力な選択です。

未提出分がある場合は、まず、どの事業年度まで受理済みかを確認し、決算書・工事台帳・請求書などの残存資料を年度ごとに整理します。更新期限が近いほど準備期間が短くなるため、未提出に気づいた時点で管轄土木事務所または専門家へ相談してください。

毎年の「仕組み化」がおすすめ

決算変更届は、決算が締まったら自動的に準備が始まる「毎年のルーティン」にしてしまうのが確実です。当事務所では、決算変更届の単発のご依頼はもちろん、毎年の提出を見据えた継続的なサポートも行っています。

まとめ

決算変更届は、毎事業年度終了後4か月以内に提出します。一方、常勤役員等や営業所技術者等などの変更は2週間以内、商号・営業所・役員等の変更は30日以内です。常勤役員等や営業所技術者等が欠けた場合の2週間は、後任確保の猶予ではなく、欠けた事実の届出期限です。未提出年度がある場合は、更新期限との関係もあるため、早めに管轄土木事務所または専門家へ確認してください。初回相談は無料ですので、お問い合わせフォームからご相談いただけます。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案への適用を保証するものではありません。制度の内容は改正される場合があります。

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