経審の建設機械加点は、対象の機種・規格を満たし、審査基準日の所有または長期リースと、必要な検査を確認できる機械が対象です。自社で使っている重機でも、機械名だけでは判断できません。
令和8年7月1日以降の申請では、不整地運搬車とアスファルト・フィニッシャも追加されました。この記事では、岐阜県の現行手引きに沿って、対象機械と契約・検査書類のそろえ方を整理します。
建設機械の加点は台数別|14台以上で最大15点
建設機械の保有状況は、経審の「その他の審査項目(社会性等)」にあるW7で評価されます。対象となる所有・リース機械の台数を合算し、次の区分で点数を求めます。
| 対象機械の合計台数 | 建設機械の項目点数 |
|---|---|
| 0台 | 0点 |
| 1台 | 5点 |
| 2台 | 6点 |
| 3台 | 7点 |
| 4台 | 8点 |
| 5台 | 9点 |
| 6台 | 10点 |
| 7台 | 11点 |
| 8〜9台 | 12点 |
| 10〜11台 | 13点 |
| 12〜13台 | 14点 |
| 14台以上 | 15点 |
1台ごとに5点ずつ増える仕組みではありません。この点数を他の社会性の項目と合計し、Wの評点へ換算します。P点にはさらにWの比重が反映されるため、機械の項目で15点ならP点も15点上がる、とはいえません。
最大15点となる14台以上の扱いは、国土交通省の令和8年7月1日施行の改正資料で確認できます。点数の区分・換算方法は経営事項審査の事務取扱いについて(令和8年7月1日適用)に示されています。
機械の購入やリースは、必要な工事、稼働予定、維持費も踏まえて判断してください。まずは保有している機械のうち、条件と証拠書類がそろうものを確認するところから始められます。
対象の建設機械は11種類|自重・容量・車検証も確認
対象は次の11種類です。通称やカタログの名称だけでなく、規格や車検証の記載を照合します。令和8年7月1日改正で追加された2種類も、所有・リースや検査の確認が必要です。
| 機械の種類 | 対象となる規格・記載 |
|---|---|
| ショベル系掘削機 | ショベル、バックホウ、ドラグライン、クラムシェル、クレーンまたはパイルドライバーのアタッチメントを有するもの |
| ブルドーザー | 自重3t以上 |
| トラクターショベル | バケット容量0.4㎥以上 |
| モーターグレーダー | 自重5t以上 |
| 移動式クレーン | つり上げ荷重3t以上 |
| ダンプ車 | 土砂等を運搬する貨物自動車で、車体の形状が「ダンプ」「ダンプフルトレーラ」「ダンプセミトレーラ」のいずれか |
| 高所作業車 | 作業床の高さ2m以上 |
| 締固め用機械 | ロードローラー、タイヤローラー、振動ローラー等。岐阜県Q&Aには自走可能なハンドガイドローラーも記載 |
| 解体用機械 | ブレーカ、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機 |
| 不整地運搬車(追加) | 労働安全衛生法施行令第13条第3項第33号に掲げるもの |
| アスファルト・フィニッシャ(追加) | 大型特殊自動車で、車検証の車体の形状が「アスファルト・フィニッシャ」のもの |
ダンプ車は、車体の形状だけでは足りません。車検証の備考欄に土砂等の運搬を制限する記載がある車両は対象外です。小型・大型という呼び方で決めず、土砂等を運べるかも確認してください。
不整地運搬車とアスファルト・フィニッシャは、岐阜県の保有状況一覧表では「種別又は規格」欄の記載が不要です。ただし、対象の機械であることを確認する資料まで不要になるわけではありません。
リース契約は審査基準日から先の1年7か月を確認
通常の経審では、審査基準日は申請直前の事業年度終了日(決算日)です。自社所有ならその日に所有していること、リースならその日から将来にわたり1年7か月以上の使用期間が契約で定められていることを確認します。
たとえば契約全体が3年でも、審査基準日の時点で満了まで1年しか残っていなければ、1年7か月の条件を満たしません。使用期間を契約書の開始日・満了日で確認し、更新予定だけで期間を見込まないことが大切です。
自社所有では売買契約書の写し、リースではリース契約書の写しを準備します。売買契約書をなくした場合、岐阜県手引きにはメーカーや販売者が作成した販売証明書の写しを使える旨が記載されています。
販売証明書には、売買当事者と販売日、機種名・型番、証明日などを記載し、販売者の代表者印が必要です。型番と日付が、一覧表や検査資料と一致しているかを確認してください。
検査書類は審査基準日に有効なものをそろえる
契約書で保有を確認できても、必要な検査の確認は別に行います。岐阜県手引きでは、機械の種類に応じた次の資料の写しを求めています。検査日が新しいかだけでなく、審査基準日を確認できる資料を残します。
| 対象機械 | 検査の確認資料 |
|---|---|
| ショベル系掘削機・ブルドーザー・トラクターショベル・モーターグレーダー・高所作業車・締固め用機械・解体用機械 | 特定自主検査記録表。記載する検査年月日は審査基準日から1年以内 |
| 不整地運搬車 | 特定自主検査記録表。記載する検査年月日は審査基準日から2年以内 |
| 移動式クレーン | 審査基準日に有効な性能検査証等。保有状況一覧表には、移動式クレーン検査証の基準日を含む有効期間の開始日を記載 |
| ダンプ車・アスファルト・フィニッシャ | 審査基準日に有効な自動車検査証記録事項。電子車検証の場合も「自動車検査証記録事項」の写しを提出 |
特定自主検査記録表を求める機械のうち、購入から1年、不整地運搬車では2年を経過していないものは、パンフレット等で対象機械を確認できる資料の提出でよいとされています。売買・リースの資料は別に必要です。
一覧表の「検査実施等年月日」は、新車の場合は空欄とする記載要領です。この例外は、ダンプ車などの車検資料が一律不要になる、という意味ではありません。機種ごとの確認資料を分けて準備してください。
車検を審査基準日の後に更新した場合は、古い自動車検査証記録事項も残しておきます。岐阜県Q&Aでは、基準日時点の旧車検証の有効期間内であることを原則として確認すると説明しています。
岐阜県では新しい一覧表と機械ごとの資料を照合
岐阜県の「経営事項審査の広場」から、令和8年7月1日改正の「建設機械の保有状況一覧表」を入手します。前年の様式をそのまま使う前に、不整地運搬車とアスファルト・フィニッシャが追加された現行版かを確認してください。
一覧表では、メーカー名・型番、機械の種類と規格、所有・リースの別を整理します。自社所有は取得年月日、リースは開始日と満了日を記載し、契約書と検査資料を機械ごとに対応させます。
岐阜県手引きでは、保有台数のうち15台以内を確認できる資料を準備します。台数を数える前に、規格、保有期間、検査資料の3点が同じ機械を示しているかを照合すると、確認漏れを減らせます。
古い契約書や車検資料がない場合は、手元の資料と不足分を整理して確認します。岐阜県知事許可業者の書類・基準の確認先は県土整備部技術検査課(058-272-8504)、大臣許可業者は中部地方整備局建設産業課(052-953-8572)です。
経審全体の準備順序は、経営事項審査(経審)とは?岐阜県の流れと有効期間で確認できます。この記事では建設機械の確認に絞り、他の評価項目や申請日程はそちらへ整理しています。
よくあるご質問
書類がそろわない場合も、資料の種類と不足する条件を分けて確認します。岐阜県Q&Aに記載された扱いは次のとおりです。
Q1.所有するダンプの売買契約書がありません。車検資料だけで認められますか?
原則は契約書で所有権を確認し、ない場合は第三者が証明する売買証明書・譲渡証明書・販売証明書等を提示します。自社所有のダンプでは、やむを得ないと認められる場合に自動車検査証記録事項で確認できる扱いがあります。
リースの場合は、審査基準日から先に1年7か月以上の使用期間があると確認できる資料が必要です。車検資料だけでリース期間まで証明できるとは限りません。
Q2.審査基準日時点の古い車検資料がありません。新しい資料でも確認できますか?
原則は審査基準日時点の自動車検査証記録事項です。やむを得ない事情で古い写しがない場合、基準日の前後1年以内に車検を受けていれば、保有機械として認められることが可能とされています。
この場合、一覧表には新しい自動車検査証記録事項の検査実施年月日を記載します。資料の欠落理由と検査日をそろえて、県に確認してください。
Q3.不整地運搬車を持っています。改正後はそのまま加点できますか?
令和8年7月1日以降の申請から対象に追加されましたが、保有しているだけで一律に加点されるわけではありません。基準日の所有またはリース期間と、特定自主検査記録表等の条件を確認します。
不整地運搬車は、一覧表へ記載する検査年月日が基準日から2年以内です。購入から2年を経過していない場合の資料の扱いも含め、現行の手引きと一覧表で確認してください。
まとめ|機械の規格と基準日の証拠をそろえる
建設機械の加点は、対象機種・規格、基準日の所有またはリース期間、機種ごとの検査資料をそろえて確認します。リースは基準日から先の1年7か月、新車や不整地運搬車は検査資料の扱いが判断の分かれ目です。
経審の点数と、実際に入札へ参加するための手続きは分けて確認します。次の手続きは、入札参加資格審査申請と経審の違い|岐阜県の受付時期をご覧ください。
「この機械は対象か」「リース契約や検査書類が足りるか」という段階からご相談いただけます。ご相談をご希望の場合は、記事下の「お問い合わせはこちら」からご連絡ください。
出典・公式資料
確認日:2026年10月6日。岐阜県の令和8年7月版・令和8年7月1日改訂資料と、同日適用の国土交通省資料に基づいています。
- 岐阜県「経営事項審査の広場」
- 岐阜県「経営事項審査申請の手引き」(令和8年7月1日改訂)13頁・55〜56頁・78頁
- 岐阜県「経営事項審査の申請に係るQ&A」(令和8年7月版)Q6-14〜20
- 国土交通省「経営事項審査の主な改正事項」(令和8年7月1日施行)5頁
- 国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」(令和8年7月1日適用)14頁・30頁
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の機械の加点や申請結果を保証するものではありません。資料の取扱いは申請先や制度改正により変わる場合があるため、申請前に最新の公式資料をご確認ください。
FREE CONSULTATION
まずは状況をお聞かせください
手続きが必要か分からない段階でも大丈夫です。状況を整理するところからご相談いただけます。
- 初回相談無料
- 相談のみOK
- 2営業日以内に返信
入力内容はSSL通信で暗号化されます
